Over と Under は「上を行く」「下を行く」というイメージの対義語ですね。
The bird flew over the tree. (鳥が木の上を飛んで行った)
The bird flew under the tree.(鳥が木の下を飛んで行った)
この Over Under がいくつかの動詞の頭にくっつくと、物理的な上・下ではなく
やり過ぎ感 と 足りない感を表す言葉になります。
会話でよく使うものが多いのでまとめて紹介していきます!
目次
Overachiever・Underachiever
これは Over Under のあとに Achieve という単語がくっついてます。
Achieve は「達成する」「がんばって手に入れる」という意味の言葉で、
I worked so hard to achieve my goal.
(目標を達成するためにがんばった)
I’ve been working out to achieve the perfect body.
(完ぺきなボディを手に入れるために体鍛えてるの)
というように使います。
Overachieve になると、「求められてること以上に頑張る」とか
「期待されてた以上の結果を出す」という意味になります。
動詞の形よりは Overachiever という人を描写する名詞として使われることが多いです。
(クリスっていい意味で期待を裏切ってくれるよね!)
という感じで誉め言葉にもなるし、まったく同じ文で
「クリスってちょっと頑張りすぎるよね」=その結果他のみんなが怠けてるみたいに見える
というやっかみの意味にもなります。
逆に Underachiever というのは、
「もっとやればできるのに努力を惜しむ人」
「持ってるものをここぞという時に出し切れない人」の意味になります。
(ジェナって頭悪いわけじゃないのに、やる気がないんだよ)
(ほんとそう。典型的な「やればできる」タイプね。)
Overrated・Underrated
Rated というのは、「評価がついている」という意味で、
たとえば映画の G とか PG13 とかのレート評価について
This movie is rated R. (この映画はR指定になっている=Rという評価がついている)
と言ったりします。
これに Over をつけて Overrated になると、
「実態にそぐわない良い評価を受けている」という意味になります。
これは日常会話でよく使われる言葉で、日常レベルでは
「ほんとは大したことないのにみんなが大騒ぎしてる」
というニュアンスで使われます。
(あの新しいレストランのことでみんな騒ぎすぎじゃない?何がそんなにいいのか分かんない)
(スターウォーズ・シリーズってみんなが言うほどじゃないと思うんだよね。どれもいい映画だとは思うけど、飛びぬけてすごいことは何もなくない?)
(なんだと?今の取り消せよ!)
(お前スターウォーズ・ファンなの?いかにもだよね)
逆に Underrated というと、
「ほんとはすごいのに認められてない」
「価値が見過ごされてる」という意味になります。
(あの俳優ってすごいのに見過ごされてるよね!アカデミー賞あげるべきだよ!)
(このマスカラって最も見過ごされてるコスメの一つだと思う)
こんな風に使います。
Overestimate・Underestimate
Estimate は「見積もる」「予測する」という意味で、
たとえば ETA と言うと Estimated Time of Arrival(予定到着時刻)のことです。
It’s estimated that over 10,000 people will attend the event.
(このイベントには1万人以上の参加が見込まれています。)
というような使われ方も多いです。
また「見積もり」という名詞としてこんな感じでもよく使われます。
I got the estimate for the repair.
(修理の見積もりを取った)
Overestimate と言った場合、「実際よりも多めに見積もる」という意味になり、
数量的なことだけじゃなく、人の実力などについて「買いかぶる」という意味でもとてもよく使われる表現です。
(クリスのコンピューターの知識を完全に買いかぶってた。あたしの方がもっと分かってると思う)
その逆の Underestimate は「甘く見る」「見くびる」「あなどる」という意味になります。
(あの取引は絶対まとまらないよ)
(私の説得能力をあなどってるわね)
Overstated・Understated
Overstate と言った場合「大げさに伝える」というような意味になりますが、日常会話で「大げさに話す」「話を盛る」と言うには Exaggerate の方がよく使われます。
Overstate を使う場合は
I can’t overstate the importance of this.
=これの重要性を大げさに言うことはできない
=これはものすごく重要だ
という風に Can’t overstate という使われ方が多いです。
Understate も「実際よりも少なく伝える」というような動詞の意味がありますが、会話ではその意味で使われることはあんまりありません。
会話でよく使うのは Understated という形容詞の形で、
「華美でない」とか「控えめな」という意味です。
服装やアクセサリー、部屋の装飾など、デザイン的な要素を描写するのによく使われます。アルクの英辞郎では「地味」という言葉も出てましたが、どっちかっていうと「派手過ぎない」とか「シック」といったニュアンスで、誉め言葉として使われることが多い言葉です。
他にも Understatement という名詞形が、次のような使い方でよく聞かれます。
To say he is a successful businessman is an understatement.
(彼について話す時に、成功したビジネスマンと言っただけでは足りません)
Overは言うけどUnderは言わないやつ
ここまでは Over と Under の両方がつく動詞でしたが、Over はついても Under は基本的につかない動詞というのもいくつかあります。
Overthink
そのまんま「考えすぎる」という意味です。
(彼氏の誕生日に何あげればいいか分かんない!)
(考えすぎちゃダメだよ)
(考え抜いた感じのものあげたら必死すぎと思われるかもしれない)
(だから考えすぎだって。何か彼の好きな物あげればいいいよ)
(もう彼が何が好きなのかも分かんなくなってきた!)
(ほらね、こういうのは考えすぎるとそういうことになるんだって)
この Don’t overthink it. You’re overthinking it. は定型フレーズ化している表現です。
Overdo
これもそのまま「やりすぎる」という意味です。
(ちょっと痩せようと思うんだ)
(やりすぎるなよ。もう十分痩せてるんだから)
(今夜はお客さんが来る予定だからデザート作ろうと思って)
(やりすぎなくていいよ。たかがブラッドだから。)
料理についても火を通しすぎたという意味で使うこともあります。
(クッキーの焼き時間が長すぎた)
Over-analyze
これも見たまんま「分析しすぎる」です。
(人の行動を分析しすぎない方がいいよ)
Over-simplify
「単純化しすぎる」
(物事を単純に考えすぎだよ)
(それは単純化しすぎ)
というのがよく聞くフレーズです。
Over-complicate
「複雑化しすぎる」
(複雑に考えすぎだって)
会話では You’r making it too complicated. とか It’s not that complicated. というような言い方の方がよく聞くかもしれません、
まとめ
ここで紹介したものはどれも会話でよく使われますが、特によく聞くのは
Overrated
Underrated
Overestimate
Underestimate
Overdo
Overthink
あたりです。
ではでは今日はこのへんで!