「バーカ!」といえば悪口の常套句ですね。
英語では「バカ」にあたる言葉がいくつかあります。
Stupid
これはみなさんおなじみかと思います。
けっこう強いニュアンスなので他人に対して使う時は注意が必要です。
I don’t know why I did that! I feel so stupid.
(なんで私あんなことしたんだろう!バカみたい)
Don’t do anything stupid.
(バカなことをしないようにね)
などといった使い方はまだマイルドですが、
That’s the wrong answer, stupid!
(その答えは間違いだろ、このバカ!)
こんな風に思いっきり相手を Stupid と呼ぶとかなり失礼になります。
また、人だけでなく状況が Stupid(アホらしい、不条理だ)という使い方もできます。
たとえば
(明日65歳になるのにシニア割引適用してくれないなんておかしいよ!)
などと怒りをこめて言うことができるわけです。
Idiot
「愛すべきお茶目なやつ」とかではなくて、純粋に「バカ」でしかなくかなり強いニュアンスなので、使う時は慎重に相手と状況を選びたいものです。
Dumb
これはそもそもは「話すことができない人」を現す言葉で、それが転じて「バカ」という意味になったようです。現在では「バカ」の意味の方が強くなりすぎて、本当に話すことができない人を「Dumb」と呼ぶことは失礼すぎる表現となり、まずありえません。
その代わりに「話せない」と言うには「Mute」(ミュート)という表現が一般的になっていますが、「しゃべれない」というよりは「手話話者である」という点に着目して He signs. (彼は手話を使うんです)という言い方の方が私は好きです。
ちょっとわき道にそれました。
She’s so dumb.(あの子ほんとバカだよ)
など、人や状況などを描写する形容詞として使います。
(最後の b の発音は完全に消えます。)
また、Dumbを使って名詞形「バカな人」とするには
という言い方がありますが、後半の Ass という言葉はおしりを意味する非常に下品な言葉で、子どもの前では使うのをはばかる様な類の言葉です。私の夫などクリスチャンの人などは、子どもの前じゃなくても絶対に使わない言葉です。
映画などを見てるとよく出てくるし使う人も多いので知っておくのは必要だと思いますが、自分で使うにはそのニュアンスをしっかり理解してから使った方がいい言葉です。
Silly
Retarded
The airline lost all of our bags! This is retarded!
(航空会社が預けた荷物全部なくしやがった!アホか!)
という具合に、状況がバカげている時などに使います。
Moron
Not very smart.
最後に、直接的に「バカ」という言葉ではないですが、「バカ」ほどキツくない表現として Not very smart を紹介させてください。
Smart が「頭がいい」という意味なので、「あまり頭がよくない」という意味になります。
Stupid などとのニュアンスの違いとして、たとえば内輪の人間を紹介する際に
(これがうちの弟です。ちょっと頭悪いです。)
(彼は私の頭の悪い同僚です。)
(今のはちょっとバカだったね)
などとあまり賢明でない判断をした時などにも使えます。
まとめ
他にも、上に紹介したものほど聞く機会は多くありませんが、
Nit wit
Blockhead
Dim wit
Dip sh*t
などなど、いっぱいあります。
私が個人的に使う機会があるのは Stupid, Dumb, Silly, たまに Idiotぐらいです。
英語には、Dumb のところで紹介した「子供の前では使うのをはばかる言葉」がたくさんあります。「全国ネットでは放送できない言葉」「ネット上で書くにも一部を*で代用して書くほど下品な言葉」とも言えます。
これらの言葉のお陰(?)で、英語の悪口は日本語のものに比べてバリエーションが非常に豊富です。これも興味深い一つの文化の違いですね。これらをSwear words, Cuss words, Four-letter wordsなどと呼ぶのですが、これについてはまた別記事を書きたいと思います。
では今日はこのへんで!