「オーバーシュート」は和製英語?「三密」「自粛」は英語で何?

 

コロナ英語特集・最終回の今日は、日本語でよく使われているコロナ関連の言葉を見ていきます。中には日本語独特の表現もありました。

前回までの記事はこちら ↓
第1回:パンデミックとエピデミック
第2回:検査に関するコロナ英語
第3回:外出禁止やロックダウン系の英語
第4回:ソーシャルディスタンスだけじゃないコロナ英語
第5回:医療崩壊、防護服、人工呼吸器

オーバーシュート

「感染爆発」という意味で日本の専門家や政治家が使っているこの言葉、実は英語圏ではそういう意味では使われていないんです。つまり、和製英語と言えるのではないでしょうか。

Overshoot という動詞は存在していて、日常会話では「(物理的に)行き過ぎる」とか「目算を誤ってやりすぎる」というような意味合いで使われます。特に過去形で使われることが多いです。

たとえば向こうにあるゴミ箱にゴミを投げ入れようとして・・

Brad
I can make this into that trash can over there. Watch.
(このゴミ向こうのゴミ箱に入れるから見てて。)

~The trash goes over the trash can. 投げたゴミがゴミ箱を通り過ぎてしまう~

Ann
You totally overshot it.
(完全に通り過ぎたね)

 

このような口語的な意味以外では、電気工学用語としても Overshoot という英単語は使われているそうですが、その場合の意味はコロナに関して日本で使われている意味とは違うそうです。

 

指数関数的増加

コロナ流行初期には、「オーバーシュート」というのは「感染者が指数関数的に増えていくこと」だと説明されていた気がしますが、最近は●●日で倍増するとか、違う基準もあるようです。いずれにしても分かりにくい言葉ですね。

指数関数的というのは英語では Exponential と言って、指数関数的に増えることを Exponential growthExponential increase と言います。

Chris
The number of confirmed COVID-19 cases have been increasing exponentially.
(新型コロナの陽性者数は指数関数的に増え続けている。)

 

三密

密閉・密集・密接の三密を避ける!のが日本のスローガンですが、日本独特の概念かもしれません。アメリカでは、密閉空間かどうかに関わらず、飛沫感染しうる距離感で人と会うことすべてを極力避ける=Social distancing が広く推奨されています。

三密を
Closed places(密閉した空間)
C
rowded places(人が密集する場所)
C
lose-contact settings(人と密接する状況)
の3Cと訳している人がいました。

外国人向けに分かりやすい説明かもしれませんね。

 

自粛

この言葉は非常に日本的な表現で、英語にはぴったりくる訳語は思いつきません。

誰かに命令されたわけでも違法なわけでもないけれど、社会全体の空気を読んで、「今はやめときます」と自分で判断してやめるというこの現象。大きな災害があった時や、重要な人物が亡くなった時など、誰が言うでもなく自粛するという文化が日本にはあります。

英語で表現しようとするなら、

Jenna
My favorite band announced that the tour will be canceled out of consideration for the spread of the Corona virus.
(私の好きなバンドが、コロナウイルス感染拡大への考慮からツアーを自粛することを発表したんだ。)

 

Tessa
There’s no official Stay-at-Home orders in place but most people are voluntarily staying home.
(公式な外出禁止令は出ていませんが、ほとんどの人は自粛しています。)

 

Tim
The government is asking for voluntary shut-downs of businesses.
(政府は企業に営業自粛を要請している)

 

April
The government is urging the public to refrain from going outside.
(政府は外出自粛を要請している)

 

Tessa
My husband and I are in a self-imposed isolation.
(私たち夫婦は、家で自粛しています。)

といった感じでしょうか。

Voluntary(自主的な)、 Refrain(控える)、Self-imposed(自主的な)などがキーワードかと思います。

 

不要不急

これもコロナに関して毎日のように聞く言葉です。英語では EssentialNon-essential という言葉がよく使われていて、これは「不要不急」の「不要」の方だけを意味する言葉です。「不急」は Non-urgent がよい英訳かもしれません。

「不要不急の外出を避けてください。」の英訳としては、

Ann
Please refrain from going outside unless it’s for essential or urgent matter.

 

Ann
Please don’t go outside unless it’s absolutely necessary or urgent.

などが妥当だと思われます。

 

 

日本語で毎日目にするコロナ用語が、実は英語にすんなり訳せないというのは面白いですね。それぞれの国の文化や感染対策の違いも見えてくるようです。

 

ここまで全6回のコロナ英語シリーズを終わりにしたいと思います。コロナの海外ニュースなど見ていて、「この英語はどういう意味??」というのがあったら是非コメント欄で教えてください!

 

それでは今日はこのへんで!

 

 

 

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